しろくまちゃんのホットケーキ
家に、しろくまちゃんのホットケーキという絵本がある
お子さんのおられる家庭には結構な確率で置いてあると思う。長い間のベストセラーだ。
読んでない読者にはネタバレになるが、この本はしろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを焼き、こぐまちゃんと一緒に食べ、皿を洗うというほのぼのストーリーだ。
ネタバレと言いつつ、絵本の全容を語ってしまった。
この単純さが小さな読者たちを虜にして離さない由縁なのだろう。
わたしには1歳のかわいい娘がいる。
娘に初めて買ってあげた絵本はこのしろくまちゃんのホットケーキだ。
娘は話の内容はわからないだろうけど、この本を読んでいるととても喜んでいた。
とくに娘はホットケーキのタネをフライパンに注ぐ「ぽたぁん、ドロドロ・・・」というくだりが好きな様子で、そのページがくるとテンションが上がっていた。
わたしはいつか娘がホットケーキを食べられるようになるのを楽しみにしていた。
娘にしてみれば、絵本で見た食べ物が目の前に現れるのだ。
わたしらでいえば漫画飯みたいなものだ。
漫画のドラえもんを読めばどら焼きが食べたくなるし、キン肉マンを読めば(読んだ事ないけど)牛丼が食べたくなる。
それと同じ現象が1歳の娘にも起こることを期待していた。
さぞ嬉しそうに目を輝かせながら食べるんだろうなぁなどと妄想していた。
そして最近になって、そのわたしの夢が実現した。
わたしは娘が喜ぶ顔をイメージしながらホットケーキを焼いた。
「おいおい、ちょっと落ち着きなさい。ホットケーキはどこへも逃げたりしないから」
とか娘の必死な食いつき具合を見ながら言いたかった。
でもそうはならなかった。
娘のまえに焼きたてのホットケーキを食べやすいようにカットしてさしだした。
さぞ喜ぶのかと思いきや、一口かじったかと思えば、投げ始めた。
お気に召さなかったらしい。何度勧めても娘にとってホットケーキは食物のカテゴリーとして登録されなかった。どうやら飛び道具として登録されていた。
床に散らばるホットケーキを見つめながら、こどもってかわいいなぁと思った。
ちょっとホットケーキは早かったらしい。
何ヶ月かしたら再チャレンジしようと思った。
これだから子育ては止められない。
クローン病の治療にたぶん子育ては効くと思う(無理矢理クローン病と絡めました)